第2部 礼典諸式 第15節 結婚式 結婚式順序(挙式中男子は女子の右に立つ) 1 奏楽(一同起立、新郎新婦入場) 何某 2 賛美(讃美歌四三○"いもせをちぎる") 一同 3 聖書朗 (コリント人への手紙第1、13章) 何某 4 祈祷 何某 5 賛美(聖歌 349「はらから、友だち」) 一同 (あるいは独唱か合唱もよい) 6 誓約 司式者 7 賛美(聖歌 502「エホバはまことの牧者」) 一同 8 式辞(説教) 何某 9 祈祷 一同 10 祝辞(各代表および有志) 11 祝電披露 何某 12 挨拶 親戚代表 13 頌栄(聖歌 383「ちち・みこ・みたまの」) 一同 14 祝祷 司式者 15 秦楽(新郎新婦退場、一同起立) 以上 祈祷 (司式者はまず短い祈りをする) 聖書(適当に選択する) 詩篇23篇 1 主は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません 2 主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。 3 主は私のたましいを生き返らせ、御名のために、私を義の道に導かれます。 4 たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。 5 私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私の杯は、あふれています。 6 まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう。私は、いつまでも、主の家に住まいましょう。 詩篇128篇 1 幸いなことよ。すべて主を恐れ、主の道を歩む者は。 2 あなたは、自分の手の勤労の実を食べるとき、幸福で、しあわせであろう。 3 あなたの妻は、あなたの家の奥にいて、豊かに実を結ぶぶどうの木のようだ。あなたの子らは、あなたの食卓を囲んで、オリーブの木を囲む若木のようだ。 4 見よ。主を恐れる人は、確かに、このように祝福を受ける。 5 主はシオンからあなたを祝福される。あなたは、いのちの日の限り、エルサレムの繁栄を見よ。 6 あなたの子らの子たちを見よ。イスラエルの上に平和があるように。 聖書 コリント人への手紙第一、13章1-8節 たとい、私が人の異言や、御使いの異言で話しても、愛がないなら、やかましいどらや、うるさいシンバルと同じです。また、たとい私が預言の賜物を持っており、またあらゆる奥義とあらりる知識とに通じ、また、山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、愛がないなら、何の値うちもありません。また、たとい私が持っている物の全部を貧しい人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役にも立ちません。愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢になりません。礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。愛は決して絶えることがありません。 祈祷(誓約式前の祈り) 慈愛に富みたもう天の父よ、今この兄弟と姉妹とは、御旨に従い、尊い結婚の式を挙げようとしています。私たちはこのことが主の深い摂理から出ていることを信じ、祝福を切にお祈りいたします。司式者の上に、神の力と恵みと、聖霊の御導きを与えて、この式を聖なる御名によって行われるにふさわしいものとしてください。(またこの兄弟姉妹を罪の中から救い出して、今日まで信仰の道を歩ませてくださった恵みを深く感謝いたします。) 神がこの兄弟のためにこの姉妹を選び、この姉妹のためにこの兄弟を選んでくださったことを信じ、心から御名をあがめます。今この所に集う両家の者の上に、また二人を祝福するために来られた親戚、友人、私たち一同の上に、神の限りない御恵みをたれてくださいますように。主イエスの尊い御名によってお祈りいたします。 アーメン。 式辞 私たちは今ここに集り、神と会衆との前でこの兄弟と姉妹の神聖な結婚式を挙げようとしています。もともと結婚は、人類が創造された当初から神によって定められたもので、キリストとその教会との間に存在する奥義を示しているものであります。キリストはガリラヤのカナで行われた結婚式に列し、このために最初の奇蹟を行って、その式を祝福されました。使徒パウロもまた、結婚を重んじなければならないことを教えておられます。それゆえ、結婚は軽々しく行うべきものではなく、神を恐れかしこみつつ、慎んで行うべきものであります。 (司式者の説教のないときは、左記のような内容を続けて説くのもよい。) 私たちは、この結婚が神の摂理によって本日の挙式にまで導かれたことを信じます。ソロモンの箴言に「家と財産とは先祖から受け継ぐもの。思慮深い妻は主からのもの」という教えがあります。それゆえ、二人はこの結婚成立の中に、全能なる神の尊い御手の導きと恩寵の賜物があったことを信じるべきです。仲介人と両親はもちろんのこと、友人、知人の配慮と熱い祈りのあったことも常に覚え、新しい家庭生活が、世の光、地の塩として、神のご栄光を現すよう努めるべきであります。それゆえ、新郎新婦は夫婦のつとめに関する次の聖書の教えを聞くべきであります。 夫に関する教え エペソ人への手紙5章25-33節 夫たちよ。キリストが教会を愛し、教会のためにご自身をささげられたように、あなたがたも、自分の妻を愛しなさい。キリストがそうされたのは、みことばにより、水の洗いをもって、教会をきよめて聖なるものとするためであり、ご自身で、しみや、しわや、そのようなものの何一つない、聖く傷のないものとなった栄光の教会を、ご自分の前に立たせるためです。そのように、夫も自分の妻を自分のからだのように愛さなければなりません。自分の妻を愛する者は自分を愛しているのです。だれも自分の身を憎んだ者はいません。かえって、これを養い育てます。それはキリストが教会をそうされたのと同じです。私たちはキリストのからだの部分だからです。「それゆえ、人はその父と母を離れ、妻と結ばれ、ふたりは一心同体となる。」この奥義は偉大です。私は、キリストと教会とをさして言っているのです。それはそうとして、あなたがたも、おのおの自分の妻を自分と同様に愛しなさい。妻もまた自分の夫を敬いなさい。 コロサイ人への手紙3章19節 夫たちよ。妻を愛しなさい。つらく当たってはいけません。 ペテロの手紙第一、3章7節 夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということをわきまえて妻とともに生活し、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として、尊敬しなさい。それは、あなたがたの祈りが妨げられないためです。 妻に関する教え エペソ人への手紙5章22-24節 妻たちよ。あなたがたは、主に従うように、自分の夫に従いなさい。なぜなら、キリストは教会のかしらであって、ご自身がそのからだの救い主であられるように、夫は妻のかしらであるからです。教会がキリストに従うように、妻も、すべてのことにおいて、夫に従うべきです。 コロサイ人への手紙3章18節 妻たちよ。主にある者にふさわしく、夫に従いなさい。 ペテロの手紙第一、3章1-6節 妻たちよ。自分の夫に服従しなさい。たとい、みことばに従わない夫であっても、妻の無言のふるまいによって、神のものとされるようになるためです。それは、あなたがたの、神を恐れかしこむ清い生き方を彼らが見るからです。あなたがたは、髪を編んだり、金の飾りをつけたり、着物を着飾るような外面的なものでなく、むしろ、柔和で穏やかな霊という朽ちることのないものを持つ、心の中の隠れた人がらを飾りにしなさい。これこそ、神の御前に価値あるものです。むかし神に望みを置いた敬虔な婦人たちも、このように自分を飾って、夫に従ったのです。たとえばサラも、アブラハムを主と呼んで彼に従いました。あなたがたも、どんなことをも恐れないで善を行なえば、サラの子となるのです。 祈祷 恵み深い父なる神よ、ご摂理によって成立したこの式典をきよめ、聖なる御名において行われるにふさわしいものとしてください。いま御前に教え示された夫に関する御教えと妻に関する御教えとに、二人が信実をもって従うことができるようにしてください。神のご愛を信じる時、御教えはたやすく守ることができますから、二人に堅い信仰を持たせてください。主イエスの御名によってお祈りいたします。 アーメン。 誓約 新郎に対する司式者の問 ( )、あなたはこの姉妹と結婚し、神の定めに従って夫婦となろうとしています。あなたは神の教えに従って、その健やかな時も、病む時も、常にこれを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちの限り、堅く節操を守ることを誓いますか。 新郎の答 誓います。(あるいはただ頭を下げる) 新婦に対する司式者の問 ( )、あなたはこの兄弟と結婚し、神の定めに従って夫婦となろうとしています。あなたは神の教えに従って、その健やかな時も、病む時も、常にこれを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちの限り、堅く節操を守ることを誓いますか。 新婦の答 誓います。(あるいはただ頭を下げる) 〔二人を斜めに向き合せ、互いに右手で握手させる(または二人の手を聖書の上に置かせてもよい)。もし指輪を用いるときは司式者が新郎に渡し、新郎はこれを新婦の左手第四指にはめる。「金は永遠不変のまじりない愛を、輪は永遠に終りのないことを示して、限りない誓いを表す。」その後、司式者は二人の手の上に自らの手を置いて祝福の祈りをする。〕 祝福の祈祷 天地の造り主なる御神よ、今この兄弟と姉妹とが神の御前で夫婦となる約束をし、握手の礼をもって(指輪をその印として与え)誓約の真実を表しました。願わくは、今なした誓いを常に守り、御教えに従って、主の豊かな恵みに答える者とならせてください。今日形造られたこの新家庭を豊かに祝福し、教会の聖なる交わりに連なり、互いに愛し、互いに仕えつつ、与えられた使命を全うすることができるようにしてください。主の尊い御名によってお祈りいたします。 アーメン。 宣言 ( )と( )とは、神と会衆との前で神聖なる夫婦の誓約をいたしました。ゆえに私は、父なる神と子なる神と聖霊なる神、すなわち三位一体の神の御名によって、この兄弟と姉妹が夫婦であることを宣言いたします。「人は、神が結び合わせたものを引き離してはなりません。」 アーメン。 (新夫婦を以前のように、前面に向かわせて定まった位置に着かせ、祈りをする。) 祈祷(例1) アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神よ、いま御前で夫婦となった新郎新婦を恵み、これから二人によって営まれる新家庭を祝福してください。信仰を中心に、キリストが夫婦の間の基礎となり、その上に新家庭を麗しく建てあげることができるようにしてください。願わくは主よ、彼らに恵みを与え、変らない操と真の愛情を保ち得るよう導いてください。かくして世にあっては、信仰の戦いを互いに励まし合いつつ良く戦わせ、すべての試練と誘惑とから彼らを守ってください。暗黒な世にあって、世の光、地の塩となり、信仰の道を忠実に歩ませ、主のご再臨の時、共に御前に立ち、最後の救いを完成することができるようにしてください。 願わくは主よ、新郎新婦両家の上に、また二人を祝福するために来会された会衆一同の上に、御祝福をたれてください。なにとぞ、この式を通して神の深い御心を知らせ、霊性に大いなる益をお与えください。主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。 アーメン。 祈祷(例2) 全知全能にして至善至愛なる御神よ、神の御摂理によって夫婦となり、新家庭を営むこの二人の上に、神の豊かなご恩寵をたれてください。前途多難な時にも、今日神の御前で誓約したことを堅く守って、あらゆる誘惑に打ち勝ち、共に忍び、共に協力すると同時に、常に神の援助を仰ぎ求め、信仰を基礎として立たせてください。常に私たちとともにおられ、すべてをよきに導いてくださる全能の神が、彼らに希望を持たせ、平和な家庭を築かせ、平和の光を世に輝かして神の御名をあがめる事のできるようにしてください。 願わくは、新郎新婦両家の上に、両人を祝福するために来会された全会衆の上に、祝福をたれてください。本日の挙式を通して、私た一同に神の深い御心を学ばさせ、心の中にも大いなる益を得させてください。主イエス・キリストによってお祈りいたします。 アーメン。 祝祷(例1) 願わくは、父なる神の御愛、主イエス・キリストの恵み、聖霊の親しき交わり、新郎新婦および両家の上に、また我ら一同の上にとこしえにあらんことを。 アーメン。 祝祷(例2) 願わくは、父と子と聖霊なる神、なんじらを祝福し、守り導きたまえ。願わくは、主が豊かな恵みをもてなんじらをみそなわし、すべての霊の祝福をもてなんじらを満たし、この世にありては忠実に主に奉仕し、来るべき世にありてはとこしえのいのちを継ぐ者とならしめたまえ。 アーメン。